郡上おどり

郡上八幡は長良川の支流吉田川沿いに栄え、名水百選にも選ばれた宗祇水の湧きだす奥美濃の小京都。この街で7月の中頃から夏いっぱい行われるのが郡上おどりです。日本三大盆踊りに数えられ、のべ32夜にわたって開催される。さらに8月13日から16日までは徹夜おどりが開催され、徹夜おどりだけでも25万人ほどの観光客が訪れるといわれます。これはまさに参加するお祭りで、見物するお祭りではないというのは写真を見ていただければ感じると思う。


ところ:岐阜県郡上市八幡町
交通:長良川鉄道 郡上八幡駅
開催時期:7月中旬〜9月上旬(開催日は主催者に確認してください)
公式HP:http://www.gujohachiman.com/kanko/odori.html




街を流れる長良川の支流、吉田川


開場には大きな提灯がぶら下がる


夕方頃から、浴衣姿の人が目立ち始める


日が沈んで、提灯の明かりが輝き出すといよいよ始まりが近い


この日は夜8時から11時半まで踊る


狭い道でもこれだけの人が踊る


慣れた感じで踊られる女性たち、上手な人には免許も渡されているのだとか


圧巻という他ない盆踊り


演奏される曲は10種類ほどある。


当然だが、子供向けのアニメ盆踊り曲などないが、子供たちも参加する。


11時頃になると踊る人もだいぶ少なくなってくる


夏の間、毎晩のように踊られる


郡上おどりとともに夏は過ぎていく

 

 

桑名石取祭 2016 三重県桑名市

三重県桑名市の石取祭。祭の由来は春日神社の例祭に先立って行われる町屋川の石を桑名宗社に奉納する神事が江戸時代に祭となったものだという。日本一やかましい祭として有名だが、祭の節目ごとに厳かに神事が行われ厳粛な一面ももつ。祭のクライマックスは土日の試楽と本楽の2日間だが、驚かされるのは土曜日の午前0時から行われる叩き出しだ。祭の前の2週間ほど鉦鼓を打ち鳴らす練習は一切禁止とされ、その禁止期間に溜まった欲求を午前0時に爆発させるのだ。その音たるや、初めて聞く人には常軌を逸していると感じるほどだろう。試楽の朝、叩き出しの余韻も冷めやらぬ中、一転して祭の本題とも言える石の奉納が行われる。とても厳粛な凛とした空気が漂う中で執り行われる。夕刻になると各町内で祭車が曳き出されカンカンドンドンと鉦鼓の音が響き渡る。試楽は各町内を超えてはならないとされ、町中のいたるところに3台程度の祭車が集まって鉦鼓を打ち鳴らす。

 前日、深夜11時頃まで続いた試楽は、ほとんど寝る間も与えないほどに、本楽当日、午前2時に叩き出しが行われる。叩き出しは1時間ほどで終わるのだが、時間が時間だけに静まり返った町の中で打ち鳴らされる鉦鼓の響きは独特な風情を醸し出す。誰に見せる祭りかといえば、これは神様に見せているのかもしれないと思えるくらいに鉦鼓の響きとは対照的な風情を感じる心地よさがある。そして夜が明けるとお昼頃から本楽が始まるのだ。おそらく祭人は祭の期間中は叩いて叩いて飲んでちょっと寝るくらいの生活をしてるんじゃないだろうか。お酒を呑むことで神が憑依するとされ、祭において欠かせないものとなっている日本独特の文化であり、古事記に描かれているように八百万の神の中には吐瀉物から生まれた神もいるほどですから・・・それにしてもすごい酒量。
 
本祭のクライマックスは桑名宗社前で行われる渡祭ですが、その順番は2ヶ月前の神事、御籤占式で厳正な抽選が行われる。祭車の数は全部で37台(休祭も含めると43台)、午後6時半から始まり最後の渡祭が終わるのは午後11時半になってしまう。しかし祭は渡祭から始まると言ってもいいくらい、これから2〜3時間かけて町内を曳き回され、神社近くの田町で曳き別れとなり、それぞれ町内へと帰って祭りは終了となる。
 

開催時期:8月第1土・日曜日(開催日時は主催者にご確認ください)
ところ:桑名市街
交通:JR・近鉄桑名駅下車
公式HP:http://isidori.jp

祭の3週間ほど前の風景、町のあちこちでこんな風景が見える

祭車に灯される火は桑名宗社のひとつの斉火から分けられたもの

祭前夜、桑名宗社では町ごとに「おかっつぁん」と呼ばれるお参りが行われる

 

試楽、各町内で祭車を曳き出して鉦鼓を打ち鳴らす

 

夜11時頃まで続いた試楽の余韻も冷めやらぬ、2日目の未明の神事

2日目未明の叩き出し、灯りの消えた町が古の祭の姿を浮かび上がらせた

本楽は祭車を順番に並べ曳行するが、夏祭りの風情が溢れる

いっときの休憩 

本楽の最大の山場、渡祭、桑名宗社前で各町が順番に鉦鼓を打ち鳴らす

渡祭を終えると町内を回って引き別れのフィナーレに向かう

田町交差点での引き別れ、この後各町に戻っていく

夜11時半、最後の渡祭が終わる。この後、2時間ほどかけて曳行され曳き別れに向かう。

京都祇園祭 後祭

京都の夏を代表するというよりも日本の夏を代表する祭といっていいだろう。祇園祭は最初の始まりが疫病封じとして始まったとされる説や平安時代に貞観地震あるいは富士山爆発といった天変地異が短期間に連続したことからその災を天に突き上げた鉾で振りはらうというような意味で始まったとされる説もあると聞く。始まりはどうであれ、今は祇園祭といえば、夏病みを封じ込める厄払いの祭とされている。

近年観光客の増加に伴い、警備・運営が困難になってきたこともあって、昨年から前祭と後祭と、日程を2つに分けたのだそうだ。平安時代から千年以上も続く祭だが、太古の昔より戦乱の多い京都だけに祭も盛衰を繰り返し、今の祭の原型が出来たのは室町時代の頃といわれる。
宵祭は山鉾巡行はなく、提灯を飾り付けられた山鉾を眺めて風情を味わうものとなっており、囃子の音に誘われて路地を進むと綺麗な山鉾が見えてくる。歴史が古い祭だけに山鉾の形も特徴があるのかとおもいきや、祭人に聞いたところでは、山鉾のルーツはネパールにあるらしい。なるほど言われてみれば、日本らしさというよりも異国情緒を感じるデザインではある。長浜の曳山祭の時も感じたことだが、室町、安土桃山、この頃の様式は江戸文化とは随分違う様式がもてはやされていたのが伝わってくる。
翌日朝、烏丸御池から京都市中心部を山鉾が巡行するのだが、こういった大規模な曳山の祭においては撮影係としてコース内に出入り出来る場合を除いては、巡行が始まってから山鉾に近づくのは極めて難しくなる。したがって、祭の風景をその前に撮ることを私は心がけている。この日もまだ出発まで時間があって支度をしている様子を撮りに行った。この時間は祭人もまだ余裕があるので話しかけても気軽に答えてくれるから撮影もしやすい。見物人も少ないから構図も思うがままに撮れる。やがて烏丸御池より大通りを山鉾巡行が始まり、後祭のクライマックスを迎える。

京都の祇園祭、昇龍道と呼ばれる地域とは違うが・・・他に載せるページもないのでとりあえずここに記すことにしたことを、ご容赦ください。

 

日が沈むと提灯が輝き宵山が始まる

美しい京都の夏の風景

古都の街角は雰囲気がある

朝の準備は早朝から始まる

大船鉾は2年前に復活した

南観音山の出発前の風景

北観音山の曳き始めはいったん逆方向に進む

山鉾巡行のスタート地点に向かう南観音山

他に類を見ない豪華な幕

東山の山並みに映える山鉾 

御池通を巡行する大船鉾

四条通を行く北観音山

京都の夏の日差しが眩しい

ビルの中にあってもその大きさは引けをとらない

 

大垣祭 岐阜県大垣市

その瞬間、楫方は前のめりになり梶棒にぶら下がってしまった。その重みによって前が下がり後ろからも担ぎあげて回すのだが、こんな辻回しもあるんだというのが感想だ・・・楫方の楫さばきは祭の見どころ、じつにいろいろな所作があるが、さすがにこんなのはまったく見たことがない。じつに面白い。
 大垣祭は13輌のやま(車へんに山)が曳き出される。この祭の特徴は、子供舞踊を奉納する舞台型の山車2輌と名古屋型の構造によく似たからくり人形を奉納する山車8輌が混在していることだという。さらに藩主から下賜された神楽やま、大黒やま、恵比須やま、3輌のやまが加わり、13輌となる。
そして、巡行はなんと約9kmにもなるという、じつに広範囲を13輌のやまが曳き廻されるのだ。すべての山車が揃ってから別れるまで9kmも曳き廻される祭というのも初めて見るもの。とにかく休み時間がない。ずっと動き続けてるんじゃないかと思うくらいに動き続ける。止まって演舞を奉納する時間もないためか、舞台で子供たちが踊りながら動いていく山車というのもとても珍しい。


ところ:岐阜県大垣市

とき:5月中旬




大垣祭_002667
かつては子供歌舞伎が演じられたというが今は子供の舞踊が披露される

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本楽は八幡社の奉芸から始まる

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舞台型のやまは近江長浜の曳山の影響を感じさせる

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大垣は水の町、橋を渡る風景が多い

大垣祭_002676
歴史ある町並みにやまが映える

大垣祭_002679
藩主から下賜されたやまのひとつ、恵美須やま

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水面に姿を映して進む

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この辻回しには驚かされた

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新大橋付近に並べられるやま

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アメノウズメのからくり

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筆書きのからくり

大垣祭_002697
からくりのやまは名古屋型の雰囲気を持つ

城端曳山祭 富山県南砺市

城端の曳山祭は、曳山と庵屋台と呼ばれる車が一対となって曳き廻される。面白いのは御所望の出た家の軒先で庵唄を披露することだ。外で聴いていても優雅な響きに耳を奪われるのだが、家主の御好意で家の中に入って聴くと唄や三味線が土壁の町家に響いてじつにいいのだ。しばらく撮影したら退出しようと思って入ったのだが、あまりに美しい響きにせっかくだから最後まで聴くことにした。
庵唄は曳き廻される先々で演奏されるので、曳山はなかなか前に進んでいかないのだが、巾の狭い路地も多い城端では辻回しも見どころいっぱいだ。なかでも、大工町の小路は必見のポイントといっていいだろう。ここではあまりに路地が狭いため、曳山の屋根がガルウイングになっていたりするのだ。何も知らずにこれを見たら、拍手喝采まちがいなしだ。また90度の辻回しではなく、180度のUターンが見えるのも面白い。
富山の町は石畳が多い。一昨日に訪れた八尾の寺の住職にも聞いた話だが、明治・大正・そして昭和初期に繁栄した町が多く石畳もその頃に整備されたと聞く。城端の町は世界遺産となっている五箇山に続く五箇山街道の入口であり、かつては絹糸の集積地として栄えたのだという。越中の小京都とも呼ばれる町並みに曳山と庵屋台、そして庵唄の響きがとてもよく合う。


ところ:富山県南砺市城端地区

とき:5月4、5日



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五箇山街道の起点、城端の家並み

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祭の朝は獅子舞で始まった

 

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富山の山車(曳山)は絢爛なものが多い

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車輪も高岡と同じく豪華なデザイン

 

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善徳寺からの曳き出し

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寺が多い町並みを進む

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庵唄が所望された先で披露される

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ゆっくりと進む曳山

 

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辻回し、かなり勢いがある

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こちらはスライドする屋根

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2段に折れるものも

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曳山のUターン

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車輪を軋ませながら・・・なかなかの迫力がある

城端曳山祭_002658
愛知と同じく富山も山車が多い地域と言われる

城端曳山祭_002659
所望先で庵唄を披露する庵屋台